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高野歯科医院におけるAstraTech Implant Fixture3.5&4.0STの破折頻度(2004年3月~2011年7月)​
高野歯科医院アストラインプラント破折頻度

高野歯科医院では2004年3月~2011年7月(旧アストラインプラント使用時期)の間に688本のデンタルインプラントを患者様に埋入補綴させて頂きました。インプラント補綴の後期で最も悲惨なトラブルであるインプラントの破折が9本認められた。発生率は1.3%である。  『4.0STと回転防止付与のAbutmentの組み合わせは40本中5本の破折で、なんと12.5%の高率で破折した。』インプラントとアバットメントの連結トルクが25NcmのFixture3.5の破折頻度は105本中4本で3.8%となった

高野歯科医院アストラインプラント破折頻度
​Discussion
高野歯科医院アストラインプラント破折頻度

Arturo Sánchez-Pérezらの報告によるインプラント本体のリスク因子は三つあります。高野歯科医院の4.0STの破折では5本すべて直径は4mm以上かつ歯冠インプラント比は0.8以下です。インプランのデザインのみがリスク因子となります。

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最近の文献によればインプラント本体の破折率は0.2%です。4.0STのDableHex機能の破折率は12 .5%です。62.5倍の発生率の違いが生じました。高野歯科医院の平均破折率の9.6倍です。

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2011年8月より日本国内のアストラインプラントの直径3.5と4.0のストレートタイプのImplantとAbutmentを連結するScrew の直径はM2からM1.6に Sizeを小さく改良(OsseoSeedと改名)されております。同時にDableHeXにかん合させたインプラントとアバットメントの連結トルク(メーカー推奨)を25Ncmから20Ncm に減じました。さらにAbutmentとのInterfaceの辺縁の厚みを(0.5mmから0.8mmと60%)増しました。当時は世界中で日本でのみInterfaceの辺縁の厚みが海外の改良インプラントよりも37.5%も薄い4.0ST に25%も直径の大きなM2のサイズのスクリューを使用し、加えて25%も強い力での連結を推奨していたのでした。なぜ後発の改良製品に習って連結トルクを減じなかったのでしょうか?なぜ海外モデルはすでに破折リスクの軽減の為の改良されている事を開示しなかったのしょうか?厚労省の認可が取れない(Imlantの表面処理にフッ素を使用した為認可まで長期間用した)の一言で済ますメーカーを許容するのでしょうか?

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『世界中で唯一日本のみ破折のリスクの高いアストラインプラント(Fixture3.5と4.0ST)を販売していたのです。』 5本の破折した4.0ST(DableHexの無い3.5は4本破折)は日本のみのニーズのため従来の4.0に回転防止DableHexを付したインプラントです。恐らくこれにより直径3.5㎜のインプラントより直径4㎜のインプラントのほうが折れ易いという理解し難い現象が起こったのです。『3.5より4.0STの方が破折の頻度 は高い』  のです。 アストラインプラント4.0STはアバットメントの種類によってDableHexに陥入するタイプとしない物がある。 『4.0STの破折はすべてDableHexが機能している組み合わせ(ImplantとAbutment)で発生した。』

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破折の危険性の臨床データーのない、かつ海外での使用経歴のない4.0ST インプラントを販売(2004年~2011年)したメーカーの責任とそれを認可した官僚(国ではない)の責任は大きい。高野歯科医院の統計よれば4.0STの破折のリスクを減らす術は存在していたのです。それはDableHexを使わない事と連結トルクを15Ncm (UniAbutmentの使用)でした。アストラはユーザーに対して全くこの情報(破折のリスクを減らす方法)を開示しなかった。むしろインプラントの破折リスクの高いDableHexの使用を第一選択として推奨した。 同時期に併用していたStraumann インプラントの破折とDableHexを機能させない4.0STの破折, アバットメントの連結強度が15Ncm(ユニアバットメント)のインプラントの破折は皆無なのです。

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2012年3月のアストラの営業部長は『アバットメントの鋳造(鋳接)欠陥が破折の原因…』と言っております。しかし高野歯科医院ではストローマンでも同じ技工士が作製した鋳造(鋳接)アバットメントを使用しており、そのインプラントの破折は皆無です。加えて症例3と症例5の2本のインプラントの破折はそれぞれ既製のダイレクトアバットメントかアングルドアバットメントとの組み合わせで発生しているのです。

高野歯科医院アストラインプラント破折頻度
高野歯科医院アストラインプラント破折頻度

後発のインターナルインプラントであるストローマンボーンレベルインプラントの回転防止機構は補綴の利便性あり長年に渡った実績と信用のあるティッシュレベルインプラントで使われている8角形を捨てて4角形にとどめております。又テーパージョイントの角度はマイクロムーブメントの減少を犠牲にしてまでもアストラの11°から8°に減じてあります。Slip Jointの長さも短くなっております。なぜでしょう?

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最近ノーベルバイオケア社がインターナルのインプラントとアバットメントの連結方法を従来のトライチャネルコネクション(三角形)に加えてアストラと同様のコニカルコネクション(テーパージョイント)追加発売した。 アストラとの違いは①回転防止は六角形でとどめた。②プロセラのインプラントブリッジはなんと回転防止とテーパージョイントはを全く使わない(コニカルコネクションの優位性をすべて捨てた!)バットジョイントになっている。なぜでしょう?

高野歯科医院アストラインプラント破折頻度
高野歯科医院アストラインプラント破折頻度
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internal cnnectionで26年の実績を持つScrewVent は傾斜角度が1°の六角形のテーパージョイントと45°の短いべベルになっていてインプラントへのクサビ効果を減じている。アストラインプラントはインプラントにグレード4の純チタンを採用している(スクリューとアバットメントは2004年頃?より強度の強いチタン合金に移行)。一方ScrewVentはより強度の強いグレード23のチタン合金を,カムログはグレード5のチタン合金を使用している ストローマンはインプラントの表面処理との関係でチタン合金では無くチタンとジルコニアの合金『3.3mmのみに使われているRoxolid インプラント(日本は未認可で非常に高額)』 で強度を増している。

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アバットメントスクリューの形態の違いですが、ストローマンBLやノーベルアクティブは大部分のヨーロッパからの輸入車のホイールボルトと同様に座面にテーパーが付与されている。一方アストラは座面がフラットになっている。

高野歯科医院アストラインプラント破折頻度
Summary

アストラインプラント3.5の破折はすべてFixture(Implant)とAbutmentの連結トルク25Ncmのケースで起こった。 一方 4.0STはすべて回転防止機構DableHexを機能させたケースで起こった。 25Ncmの連結トルクとDableHex はアストラインプラントインプラント3.5と4.0ST の破折リスクを高める因子と考えられる。 最後に、このサイトを立ち上げた最大の目的は被害者の救済です。被害者のために何とか最小限の肉体的精神的苦痛と経済的負担でアストラインプラントの破折により喪失した咀嚼機能をRecoveryしていただけるように、粉骨砕身努力させていただく所存です。もちろん私同様知らずにに被害を被った日本の歯科医師のリカバリーの一助になれば幸いです。 『世の中に 絶えて25Ncm&DableHexの なかりせば AstraTechの心は のどけからまし』                                                                              西暦2013年皐月                         医療法人社団 高野歯科医院 院長 髙野隆一

​おまけ

​Case1

How to Remove Fractured Abutment Screw 

​Case2

How to Remove Fractured Abutment Screw

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